フッ素を含むキナクリドン数種類を合成し,それらの顔料としての特性を検討した。
フルオルアニリン類またはm-アミノベンゾトリフルオリドをスクシノコハク酸ジエチルと縮合させ,ついで酸化,加水分解および脱水閉環縮合によって2,9-,3,10-および4,11-ジフルオルキナクリドン,ならびに3,10-ビス(トリフルナルメチル)-キナクリドンをつくり,これらを濃硫酸からの再沈殿法により,そしてさいごにN-メチル-2-ピロリドンと処理することにより精製した。これらの顔料の色相,ならびに置換基をもたない赤色キナクリドンと比較した耐光堅ロウ性はつぎのようであった。2,9-ジフルオル体:赤みのむらさき,わずかに劣る,3,10-ジフルオル体:黄みの赤,わずかに劣る,4,11-ジフルオル体:だいだい,優秀,3,10-ビス(トリフルオルメチル)体:むらさき,よわい。