工業化学雑誌
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水素保有ニッケル触媒-有機水素受容体間の水素移行反応の速度表式と有効吸着水素量
清水 仁国信 冨士夫白崎 高保
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73 巻 (1970) 1 号 p. 145-147

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抄録

表題反応について速度論的検討を行なった。その結果, ベンゼン, メチルエチルケトン, シクロヘキサノンの3種の有機水素受容体のいずれにおいても, その受容体が十分過剰量存在する条件下では同形の簡単な速度表式が得られた。すなわち, 各場合において反応速度表式は r=k(x0-c)2{x0 : 無限反応時間の反応達成量 (mol/l), c :所定時間における反応生成物濃度 (mol/l)} となった。一方, これらの反応における無限反応時間に相当する反応達成量, すなわち触媒ニッケル表面の有効吸着水素量は触媒活性表面の特性を知るために重要な尺度であるが, これを前報の外挿法で求めると任意性が大きく誤差が入り易かった。そこで上の速度表式を利用し, これを最もよく満足する (式からのぱらつきが最小になる) x0 の値を試誤法により求めてみた。その結果, x0 より求まる有効吸着水素量は前報の外挿法で求めたものと絶対値が大体一致し, しかもより精度の高い値であって, 触媒表面の特性を示す尺度として十分用いられるものと考察された。

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