工業化学雑誌
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ビニル単量体とメチルビニルケトンニ量体の電荷移動相互作用による重合
田村 章雄森田 修司柿本 勘太郎田中 誠村田 二郎
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73 巻 (1970) 1 号 p. 217-223

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抄録

メチルビニルケトンの二量化反応によって合成されるメチルビニルケトン二量体 (MVD) は電子受容性モノマーである無水マレイン酸およびアクリロニトリルと電荷移動錯体を形成することが電子スペクトルから確認された。メタクリル酸メチルは MVD との電荷移動錯体は観測されないが, MVD によって重合が開始されて, MMA の単独重合体がえられた。MMA の重合動力学の結果は
Rp=K[MMA]1.66[MVD]0.43
にて示され, 全重合速のみかけの活性化エネルギーおよび開始の活性化エネルギーはそれぞれ 10kcal/mol, 9kcal/mol であった。
MVDによって開始されるSt-MMAおよびSt-ANの共重合はラジカル機構であって, これらのみかけの活性化エネルギーは 15.1kcal/mol および 8.5kcal/mol であった。
通常のラジカル重合にくらべて, これらの活性化エネルギーの低下は MVD と MMA との錯体の生成を示唆するものと考えられる。

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