74 巻 (1971) 1 号 p. 117-120
ジオキソラン(DOL) とトリオキサン(TOX)のカチオン共重合を種々の条件で行ない, NMR, ガスクロマトグラフを用いて検討した。DOL のみかけの相対反応性は一般にTOXよりも高いが, 重合率, 希釈率, および重合温度とともに減少することが認められた。このことは速度論的には DOL は TOX よりも反応性が高いが, 熱力学的には DOL は TOX よりも重合性が低く解重合しやすいことを示している。しかし共重合に伴なうモノマー組成の変化から, 解重合による生成物は主にトリオキセパン(TOP)であり, 平衡状態におけるモノマー組成は TOP>DOL>TOX であると考えられる。共重合におけるこれらの速度論的および熱力学的支配の重要性について議論した。
共重合体の組成またはミクロ構造におよぼす触媒 (BF30Et3, SnCl4,HClO4-Ac2O) および溶媒 (トルエン, 1,2-ジクロルエタン, ニトロベンゼン)の効果はあまり認められなかった。