工業化学雑誌
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高分子溶液の繊維層における透過特性と流動電位の関係
錦織 禎徳
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74 巻 (1971) 11 号 p. 2359-2363

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抄録

高分子希薄溶液中の繊維層における流動電位およびその溶液の透過特性を調べた。用いた高分子はポリエチレンオキシド (PEO) 分子量 3.54×106, ポリアクリル酸ナトリウム (SPA) 分子量 3.57×106 およびトロロアオイ粘液 (TA) であった。流動電位は電極間距離を変えることのできるセルによって, 種々の繊維濃度 (0.05~0.259/ml) で測定した。また, 透過性も同じセルを用いて求めた。
繊維層の繊維濃度および圧力差を変えると, 流動電位および透過特性は同じような変化をすることが認められたが, その変化の傾向は高分子の種類ごとに異なった。PEO においては, 流動電位および透過特性は繊維濃度の増加とともに増加したが, SPA および TA では, これらは繊維濃度の増加とともに減少した。圧力差と流動電位および透過特性の関係は, SPA においては直線になるが, PEO および TA では直線にならなかった。このような結果から, 流動電位の測定において, 繊維層を通過する高分子溶液の透過特性が同時に考察されねばならないことが確認された。

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