工業化学雑誌
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N-ビニル-5,5-ジメチルヒダントイン誘導体の合成
指尾 稔田中 誠村田 二郎
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74 巻 (1971) 2 号 p. 301-305

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抄録

5, 5-ジメチルヒダントインおよび1-アルキル-5,5-ジメチルヒダンドインの3-α-および3-β-アセトキシエチル誘導体の熱分解によるビニル誘導体の合成について検討した。
3-α-アセトキシエチル誘導体はヒダントィン類と酢酸ビニルを水酸化カリウム触媒の存在の下で, 100~170℃で加熱することにより得た。
5,5-ジメチルヒダントインは 1-アセチル-3-付加物 ( I )となり, 1-アルキル-5,5-ジメチルヒダントインは 150℃以下では好収率で3-付加物 [アルキル;メチル( II ),エチル( III )] となったが, 170℃では 3-ビニル誘導体が主生成物として生成するために付加物の収率は低かった。
3-β-アセトキシエチル誘導体はヒダントイン類とエチレンクロルヒドリンを反応させたのちアセチル化して得た。
熱分解は約 30% アセトン溶液を約 1ml/min の速度で所定温度に加熱したステンレス管に滴下して行なった。
この結果, ( I ), ( II ), ( III )では, 450, 500℃で( I )を除いてビニル誘導体の収率は 85~95%, 転化率は約 100% であったが, ( I )では, 脱酢酸あるいは脱酢酸と 1位の脱アセチル基が起こった。3-β-アセトキシエチル誘導体では,520 ~590℃の範囲で収率は 30~70%, 転化率 40~100% であり, 550℃が最適であることがわかった。
また, 3-エチル-5,5-ジメチルヒダントインと酢酸ビニルを酢酸水銀, 硫酸触媒の存在の下で, 室温で長時間放置すると 1-ビニル誘導体が生成した。

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