74 巻 (1971) 8 号 p. 1563-1566
酸化ニッケル-シリカ-アルミナ触媒の酸性質を調べる目的で, 触媒上に吸着したピリジン, アンモニアおよびプロピレンの反応温度における赤外吸収スペクトルを研究した。シリカ-アルミナ触媒において見られたピリジニウムイオン (B-Py) に基づく 3260cm-1 および 1545cm-1 の吸収は酸化ニッケルの添加によって減少した。また, 配位結合ピリジン (L-Py) に基づく 1459cm-1 の吸収は著しく増加した。一方, (B-Py+L-Py) に基づく 1620cm-1 の吸収は加熱温度の上昇に伴い 1613cm-1 の低波数側にシフトした。
以上の結果から, シリカ-アルミナに対する酸化ニッケルの添加はL酸を増加させることがわかった。
また, 吸着したプロピレンのスペクトルは, シリカ-アルミナ触媒では 2950, 2920, 2870cm-1 および 1460~1378cm-1, 913cm-1の吸収が認められた。一方, 酸化ニッケルの添加によって新たに 2980, 2945, 2910 および 2890cm-1の吸収が認められた。