工業化学雑誌
Online ISSN : 2185-0860
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オキサゾール系ケイ光増白剤の光化学変化
大久保 一郎松井 秀夫永井 真
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74 巻 (1971) 8 号 p. 1666-1673

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抄録

3種のオキサゾリルエチレン型ケイ光増白剤, すなわち, 1,2-ビス(5'-メチルベンズオキサゾリル) エチレン (I), 2-(3'クロルスチリル)-β-ナフトオキサゾール (II) および 5-メチル-2-(3'-クロル-4'シアノスチリル) ベンズオキサゾール (III) の光化学反応を検討した。
II のべンゼン溶液を紫外線照射し, 吸光度の変化と凝固点降下の変化との関係を調べ, この系統の化合物は溶液中で光二量化すると推定した。
溶液中の照射で, I は1種の, II および III はそれぞれ2種の露光生成物を与える。これらの生成物を単離し, 元素分析, 分子量測定, 紫外吸収スペクトルおよび NMR スペクトルによる検討の結果, これらはいずれも, シクロブタン環をもつ二量体であると推定された。供試増白剤の露光混合物中には, 光異性化による生成物は見出されなかった。これらの化合物にみられる光二量化反応は, 可逆的であり, 二量体は短波長紫外線の照射で, 単量体にもどり吸光度を回復し, ケイ光を発するようになる。II はポリプロピレン基質上でも同様な光変化をうける。また, III は固体の状態でもかなり急速に光二量化し, ただ1種の二量体を生成する。

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