日本化學雜誌
Online ISSN : 2185-0917
Print ISSN : 0369-5387
ISSN-L : 0369-5387
ヒノキチオール及びの誘導體の双極子能率
栗田 雄喜生野副 鐵男久保 昌二
著者情報
ジャーナル フリー

1950 年 71 巻 10 号 p. 543-545

詳細
抄録

(1)ヒノキチオール及びモノブロム,ヂブロム誘導體の双極子能率をベンゼン溶液中において33°Cで測定した。
値は夫々4.04D, 4.32D, 4.27Dである。
(2)それらの能率の値を種々の共鳴構造を考えることによつて説明し,それ等の化合物においてシクロヘプタトリエン環は平面七角形をなしていると推定した。
(3)ヂブロム化合物における置換基の位置を決定した。
本研究を行うに當り,試料の製造に協力された向井利夫氏,實驗装置に關し便宜を與えられた小寺明博士に對して感謝する。猶本研究は文部省科學研究費によつて行つたものである。
*他の可能性はヂブロム化合物に對して實驗値と一致しない合成能率を與えることも示し得る。

著者関連情報

この記事は最新の被引用情報を取得できません。

© The Chemical Society of Japan
前の記事
feedback
Top