80 巻 (1959) 10 号 p. 1142-1145
カドミウムーEDTA錯イオンとジルコニウム(IV)イオンの置換反応にもとつく純粋なジルコニウムの定量法について基礎的な実験を行なった。ジルコニウム-EDTAおよびジルコニウム-CyDTA錯塩の安定度定数をポ一ラログラフ法によって測定し,それぞれイオン強度0.1,25℃ においてlogK=18.00およびlogK=21.86を得た。カドミウム-EDTA(logK=16.46)錯塩とジルコニウムの置換反応は安定度定数の相違からの予測と一致し以下の条件で定量的に進行し,ジルコニウムの濃度0.25~5.Ommol/lの間でカドミウムの波高との間に比例性のあることを認めた。共存陰イオンとして0.5mo1/1程度の硝酸イオン,硫酸イオン,塩素イオンなどは影響を与えないが,微量のリン酸イオンはジルコニウムと難溶性塩を,またフッ素イオンはジルコニウムと安定な錯塩を形成するために置換反応を妨害する。