80 巻 (1959) 9 号 p. 1015-1018
EDTAを含む電解液から定量的に亜鉛を電着させる方法について研究した。電解液150~200 ml中に水酸化ナトリウムを10~20g加えた強アルカリ性EDTA溶液申では亜鉛のEDTAキレート化合物の一部は亜鉛酸イオンとなっており,亜鉛が定量的に電解析出する。浴電圧1.5~2V,電流密度5~10mA/cmzで30~60分間電解すれば灰白色の緻密な亜鉛の電着がえられる。また強アルカリ性EDTA溶液申ではニッケルはEDTAキレロト化合物となっており,水酸化物として沈殿しないのでニッケルと共存する亜鉛の電解分析法に,本溶液を電解液として用いる方法を検討した。250mgのニッケルを含む電解液から亜鉛を電着させる場合に,電着した亜鉛中に共析出するニッケルは0.05~0.1mg程度である。さきにEDTA電解液を用いてカドミウムを亜鉛から電解分離する方法を報告したが,カドミウムを電着させた残液に水酸化ナトリウムを加えて亜鉛を電着させ定量することができる。