81 巻 (1960) 12 号 p. 1830-1834
本邦の富栄養湖の霞ケ浦,震生湖・汽水富栄養湖の浜名湖,中栄養湖の河口湖,赤城大沼,木崎湖,および貧栄養湖の青木湖の計7本の柱状試料を用い,有機成分,主としてクロロフィル分解物含量の垂直分布を検討した。一般に堆積物中では,クロロフィル分解物の分解は湖底泥の表層付近で起り,その安定化は窒素化合物よりも早いものらしいことをたしかめた。
また窒素成分の減少は.湖底泥表層における生物活動により,タンパク質がより簡単な化合物に分解して水中に溶出するものと考えられ,全窒素量に対するアルブミノイド窒素の割合の増加から,この変化の概要をとらえることができた。