81 巻 (1960) 3 号 p. 372-377
酸化亜鉛および酸化ニッケルによる酸素の吸着平衡および吸着速度にたいする酸化リチウム,酸化アルミニウムおよび酸化クロムなどの不純物添加の影響を 400°~550℃ の温度範囲で定容吸着法により検討した。吸着熱は酸化亜鉛系では 110 から 15kcal/mol まで, 酸化ニッケル系では 54 から 20kcal/mol まで吸着率の増大とともに減少した。吸着速度は各触媒とも酸素圧の 1/2 乗に比例した。同一吸着率においては吸着熱および吸着の活性化エネルギーは不純物添加の影響をうけず, いずれの触媒においても同一であった。飽和吸着量はほとんどの場合単分子層以上であり格子欠陥の濃度の増大とともに増大することがみとめられた。したがってたんなる吸着だけでなく格子内への吸収をもともなっていることは明らかである。これらの結巣は本研究の系におけるらような高温における酸素の化学吸着および吸着酸素のあずかる反応にたいする不純物添加の影響は触媒の電子状態の変化よりはむしろ格子欠陥の濃度の変化という見地で説明されねばならないことを示している。