日本化學雜誌
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無機陽イオン交換体による微量ウランの検出
垣花 秀武森 芳弘渡辺 知乃
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82 巻 (1961) 5 号 p. 594-596

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抄録

硝酸ウラニル希薄溶液を1滴(6×10-2ml)黒色滴板上に取り,これに無機陽イオン交換体・イオナイトC(リン酸ジルコニウム)4,5粒を投入すると,交換体にウランが捕捉濃縮され,その交換体は紫外線により螢光を発するようになり,ウランの微量検出を行なうことができる。水素形,ナトリウム形およびカリウム形交換体を用い,溶液申に投入してから20~30分閥放置後,交換体を取り出し,暗室内でウランを吸着した交換体の発する黄色螢光を螢光ランプで測定する。水素形交換体による検出限界量は6×10-2γ,限界濃度は1:1×106。溶液申に交換体を投入してから2時間後に,その交換体を高温で焼き,完全に水分を除去した場合には,さらに良好な結果が得られた。検出限界量は2×10-2γ,限界濃度は1:3×106。溶液がある程度の酸性およびアルカリ性は交換体のウラン検出限界には大きな影響は示さないが,酸の場合0,5N程度になると検出が困難になり,アルカリ性においては0.05N程度でウランの検出限界が大となり検出感度が低下する。銀イオン,鉄イオンおよびトリウムィオンの存在による螢光妨害影響が見られるがt銀イオンによる妨害はナトリウム形およびカリウム形交換体の使用により妨害を除去できる。

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© The Chemical Society of Japan
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