83 巻 (1962) 12 号 p. 1258-1262
ヒ素と反応して呈色を示し,その呈色を利用してヒ素の吸光光度定墨が可能である試薬を見いだす目的で,種々のo,o-配位の有機試薬について検討した結果,クルクミンがヒ素と反応して赤色の呈色を示しこれによって光度定量ができることがわかった。定量操作法はつぎのとおりである。すなわちヒ素試料溶液に0.2%クルクミン試薬溶液1.Om4,5%シュウ酸溶液1.5ml,1mol/l 塩酸0.1mlを添加して,70°±5℃の乾燥器申で蒸発乾固し,得られた乾固物を10・0認の%一ブタノールに溶解する。この液の吸光度を箆一ブタノールを対比液として545mμで測定するα本法によって0.0~10.5PPmのヒ素の光度定墨が可能である。ここに提案された方法の感度は0.022μg/cm2で検量線の誤差平均値は7.8%であった。本法を行なうにあたっての種々の定量条件,すなわち各種試薬類の添加量,乾燥条件,溶媒の種類,呈色の安定性および共存塩類の影響などについて検討を行なった。