日本化學雜誌
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光核反応によるハロゲン化物混合体の放射化分析
阿部 重喜
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87 巻 (1966) 5 号 p. 426-432,A25

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抄録

電子線型加速器で得られる20MeVの制動放射を用いて光核反応によるハロゲン元素の放射化を試み,γ線スペクトロメトリーによりハロゲン元素のうちの2者混合物中の各自を非破壊で定量する方法について基礎的な検討を行なった。10分間あるいは1時間γ線照射を行なったハロゲン化物において,γ線スペクトルの経時変化から(γ,n)反応による34BrmCl(半減期33分),80mBr(4,5時間),80Br(18分),126I(13.3日),18F(112分)の生成が確かめられ,同時に臭素では(γ,n)反応に基づく77Br(58時間)の生成が確認された。
非破壊定量に際しては34mClの0.15MeV光電ピーク,80mBr-80Brの0.62MeV光電ピーク,77BrBrの0.23MeV光電ピーク,および126Iの0.38MeV光電ピークをそれぞれ用いて,ピーク面積あるいは高さ法により照射終了時における各元素の放射能計数率を求め,計数率比と混合重量比との関係を求めた。いずれの場合も両者の間にはよい直線関係が認められ,非破壊法により塩化物-臭化物混合体では数10~数%の塩素,塩化物および臭化物中のヨウ素は0.05%まで定量できることを知った。

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© The Chemical Society of Japan
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