日本化學雜誌
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トリオクチルメチルアンモニウム塩による金属のハロゲン化水素酸溶液からの抽出
鈴木 俊雄外林 武
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87 巻 (1966) 6 号 p. 587-591,A32

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抄録

第四アンモニウム塩であるトリオクチルメチルアンモニウム塩の5%キシレン溶濠を用いて,塩酸,臭化水素酸,ヨウ化水素酸溶液から鉛,カドミウム,銅(II),コバルト,亜鉛,鉄(III)の抽出について比較検討した。鉛,カドミウム,銅,コバルトは,塩酸<臭化水素酸<ヨウ化水素酸の順に抽出率を増す。たとえば,0.5Nのハロゲン化水素酸溶液から抽出する場合の鉛の分配比は,11(塩酸),2060(臭化水素酸),7590(ヨウ化水素酸)となり,これは鉛のハロゲン錯体の安定度定数の順位と一致する。一方,亜鉛,鉄(II)は,このハロゲン化水素酸の順序にしたがって抽出率が減少した。トリオクチルメチルアンモニウム塩による金属イオンの抽出を第二および第三アミンと比較すると,いずれも前者の方が全体的に抽出率が高い。たとえば,0.5Nの臭化水素酸溶液から鉛を抽出すると分配比は,3(第ニアミン),285(第三アミン),2060(第四アンモニウム塩)となった。トリオクチルメチルアンモニウム塩は,金属イオンの抽出試薬としてきわめて有効であることがわかった。

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© The Chemical Society of Japan
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