88 巻 (1967) 1 号 p. 66-70
N-プロムコハク酸イミド(NBS)は容量分析における選択的な酸化剤として知られているが,そのポーラログラフ的挙動についてはNBSが滴下水銀電極で容易に還元されるというZumanの記述があるのみである。NBSは0.1mol/l硝酸カリウム,Britton-Robinson緩衝溶液(pH5.0)および0.01%ポリアクリルアミドを含む支持電解質溶液中で,2電子の関与する限界還元電流を示すが,電極反応生成物の臭素イオンによる水銀溶出波と混液電位を示し,そのため2段波を与える。NBSの第1波および全波の限界電流は拡散律速であり, 0V vs. SCEでのNBSの拡散電流値は4×10-3~2×10-5Nの濃度範囲で濃度に比例する。pHによるNBSの拡散電流の変化および電極水銀,ポリアクリルアミドとの反応によるNBSの分解の影響について検討した。