88 巻 (1967) 10 号 p. 1111-1116
酸酢タリウム (III) による種々のケトンの酸化を酢酸溶媒中で行なった。出発物質と反応生成物を示す。アセトンからアセトキシアセトンとメチルグリオキサール。メチルエチルケトンから3-アセトキシ-2-ブタノンと1-アセトキシ-2-プタノン。ジエチルケトンから2-アセトキシ-3-ベンタノンと2, 3-ベンタンジオン。メチルイソプロピルケトンから3-アセトキシ-3-メチル-2-ブタノン。シクロペンタノン, シクロヘキサノン, シクロヘプタノンからそれぞれ2-アセトキシ化物。アセトフェノンからα-アセトキシアセトフェノン, α,α-ジアセトキシアセトフェノンとtrans-1, 2-ジベンゾイルエチレン。ρ-メチルアセトフェノンからα-アセトキシ-ρ-メチルアセトフェノンとtrans-1, 2-ジ-ρ-メチルベンゾイルエチレン。プロピオフユノンからαアセトキシプロピオフユノン。 イソブチロフェノンからα-アセトキシイソブチロフェノン。フェニルアセチレンからアセトフェノン, α-アセトキシアセトフェノンとα, α-ジアセトキシアセトフェノン。酸を加えると反応は速くなり, 塩基では影響がなかった。ベンゼン溶媒では収率は低く, エタノール溶媒では溶媒とタリウム (III) の反応が主となる。これらの結果を四酢酸鉛による場合と比較する。