日本化學雜誌
Online ISSN : 2185-0917
Print ISSN : 0369-5387
微量ヨウ素イオンおよび臭素イオンの吸光光度定量法
奥谷 忠雄
著者情報
ジャーナル フリー

88 巻 (1967) 7 号 p. 737-741

詳細
PDFをダウンロード (1329K) 発行機関連絡先
抄録

ヨウ素イオン,臭素イオンおよび塩素イオンが共存するとき,微量のヨウ素イオンまたは臭素イオンを定量する方法について研究した。
pH7にたもった試料溶液に水銀試薬A(Hg(NO3)2-KI)の一定量とジフニニルカルバゾンのエタノール溶液を加えると,ヨウ素イオンは水銀試薬と反応し,過剰の水銀試薬はジフニニルカルバゾンと反応してベンゼンに抽出されやすい紫赤色の錯体を生成する。562mpの波長でベンゼン相の吸光度を測定することにより,塩素イオン100ppm,臭素イオン2ppmが共存するとき0.1~3.0ppmのヨウ素イオンを定量することができる。
塩素イオンおよびヨウ素イオンが共存するとき,この方法では臭素イオンを定量することができないので臭素イオンの定量はつぎのように行なう。臭素イオンは過マンガン酸カリウムで臭素に酸化し,これを四塩化炭素で抽出する。四塩化炭素相に水,水銀試薬B(Hg(NO3)3-KI-Hg(SCN)2),硝酸およびジフユニルカルバゾン溶液を加えふりまぜる。560mμ の波長で四塩化炭素相の吸光度を測定し,臭素イオンを定量する。
この方法により1000ppmの塩素イオンと50ppmのヨウ素イオンが共存しても,0.1~2.5ppmの臭素イオンが正確に定量できる。

著者関連情報
© The Chemical Society of Japan
前の記事 次の記事

閲覧履歴
後続誌

日本化学会誌

feedback
Top