日本化學雜誌
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ポリメタクリル酸メチルートル土溶液の超音波吸収
野村 浩康加藤 重男宮原 豊
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1969 年 90 巻 3 号 p. 250-254

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抄録
ボリメタクリル酸メチルートルエン溶液の超音波吸収を3MHzから60MHzの周波数範囲で測定した。試料極性高分子ポリメタクリル酸メチル(PMMA)の分子量は約100万であった。20℃でのPMMA一トルエン溶液の超音波吸収量は・いずれの周波数でも濃度とともに直線的に増加した。濃度0定での超音波吸収量と周波数の関係は単一緩和過程を示し・その緩和周波数は濃度に無関係に一定であった.超音波吸収量と周波数の関係の温度変化を-10℃から30℃までで測定した。いずれの温度の場合も,この関係は単一緩和過程を示したがその緩和数は温度とともに増加した。緩和周波数と温度との関係,fr=Jr0 exp ( - 4Δ/RT),から求めた見かけの活性化エネルギーは1.7kcal/mo1であった。横波におけるW・LF・法と同じような重ね合わせが超音波吸収の場合にも成立し,濃度,温度,周波数についての換算係数を用いて・いずれの場合の超音波吸収量~ 周波数関係も1本の曲線に重ね合わせることができた。
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