1971 年 92 巻 12 号 p. 1173-1176
著者らはOppenaer酸化反応の反応機構を明らかにするため,カリウムt-ブトキシドを触媒とする2-ボルナノールのショウノウヘの反応をとりあげ速度論的に検討した。その結果,この反応の律速段階は同位体効果(kH/kD=5.7)から,ヒドリド移動の段階であることが明らかになった。また酸化反応の途中ボルネオールとイソボルネオールの間でエビ化が起こらないことから, 2種の2-ボルナノールは,違う活性錯体を通ってショウノウに酸化されると結論した。
この記事は最新の被引用情報を取得できません。