1975 巻 (1975) 6 号 p. 1089-1092
ペンタアンミンコバルト(III)に配位したメタクリル酸(金属錯体モノマー)とメタクリル酸(MAA)とのラジカル共重合を行ない,重合体の立体規則性を調べた。pH 3において重合させると金属錯体モノマが共重合体中に導入されるにしたがってアインタクチック含量(1)は増大し,15%をピーク(1=26%)として以後はむしろ減少した。-方,pH 7において重合させると1増加はきわめてわずかであった。以上の結果およびP厩1P魂値,ε,値, Boveyプロヅトなどの検討から1増加の原因はカサ高い金属錯体側鎖によるpenultimate e班ect(前末端基効果)によるものと思われる。しかしながらモノマーの解離状態によってはpenultimate effect観測されないことから,ラジカル重合における立体配置は,立体的因子とともに分子間相互作用力をも考慮に入れなければならないことが判明した。