日本化学会誌
Print ISSN : 0369-4577
固体のtrans-1,2-シクロヘキシレンジニトリロテトラアセタトマンガン(III)酸カリウムの光分解反応
竹内 俊夫大内 昭
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1975 巻 (1975) 7 号 p. 1175-1178

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抄録

赤色固体粉末のK[Mn(III)cydta],3H20を水銀灯で照射すると,白色の物質に変化するが,そのときの光分解反応について調べた。照射条件,赤外吸収スペクトル,粉末拡散反射スペクトルの測定方法は前報と同じである。
K[Mn(III)cydta]3H20錯体において,配位したカルボキシル基による逆対称伸縮振動は1650cm刷ユにみられるが,照射とともに弱まり消滅し,新しくカルボキシル基の逆対称伸縮振動による1600cm縣ユと,配位子の分解によって生じた二酸化炭素ガスによる2349cm営ユの吸収が現われる。また分解生成物壷の全体の赤外吸収スペクトルの形ほ,二酸仁炭素ガスによる吸収を除き,Na2[Mn(III)cydta],4Hpのそれに非常によく似ている。
粉末拡散反射スペクトルは500nmと320nmに吸収極大を有するが,照射時間の延長とともに,吸収は全体にわたって扁平化してゆく。500典mにおける吸光度の変化から,反応速度定数を求めてみると,々=0。032min扁薫が得られ,前報のX[Mn(III)edta],2(1/2)H30のん=0.0060min襯1に比較すると,かなり大きいことがわかった。これらのことから,中心のMn(III)はMn(II)に還元され,配位子の-部は分解して二酸化炭素ガスを生することから,つぎのような反応機構を考えた。

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© The Chemical Society of Japan
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