1975 巻 (1975) 8 号 p. 1348-1351
超臨界流体クロマトグラフィーの装置を試作して,高速分離の条件,すなわち温度と圧力で決まる移動相の状態(気体-超臨界流体-液体)による分離の挙動について検討した。固定相にはシリカやアルミナ,移動相にはπ-ヘキサンを使用した。
トリフェニレンの保持時間は,カラム温度を250℃(超臨界温度)にたもち,カラム圧力を20kg/cm2から40kg/cm2に上げるといちじるしく短くなった。圧力を23kg/cm2から32kg/cm2に上げたとき,クリセンの保持時間の変化は,カラム温度が250℃のときより230℃(気体)のときの方が大きかった。ペンゼン,ナフタレン,フェナントレン,ピレンおよびクリセンの混合物を,充テン剤にCorasi1(II),を使用して,カラム温度250℃,カラム圧力33kg/cm2の条件で分離した結果,ベンゼンとナフタレンの分離はできなかったが,他のものは5分以内で相互分離ができた。またコールタールをカラム充テン剤にアルミナを使用し,超臨界流体で争離した結果,20分以内に8個のピークのクロマトグラムが得られた。