日本化学会誌
Print ISSN : 0369-4577
NMRによるロジウム2-テノイルトリフルオロアセトンキレートのシス-トランス幾何異性体の分析
柴田 知津子山崎 満武内 次夫
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1976 巻 (1976) 11 号 p. 1725-1728

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抄録

2-テノイルトリフルオロアセトンのロジウムキレート(Rh(tta)3)を合成し,各種溶媒中の60MHzの憲HNMRスペクトルおよび56.4MHzと94MHzの19F NMRスペクトルを検討した。ジメチルスルホキシド,メチルインブチルケトン,シクロヘキサノン中の19F NMRスペクトルは,シスートランス幾何異性体に基づく三重線あるいは四重線が観測された。これらシグナルの帰属はピーク面積比の測定と異性体の立体配置の検討により行なった。また,CF3基シグナルの面積強度比の測定により,異性体の相対含有量の定量が可能である。検討の結果,上記溶媒中では,トランス異性体が優位に存在し,シス異性体は20mol%以下であることがわかった。これら,異性体の上記溶媒中での平衡定数を測定し,シス体とトランス体の間の異性化熱ΔHを概算した結果,-1,5kcal/mol程度以下の値であることがわかった。

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© The Chemical Society of Japan
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