1976 年 1976 巻 3 号 p. 388-393
活性尿にCo,Cuなどを浸漬担持した触媒を用いて,400℃前後の水素の吸脱着とイソペンタンの脱水素反応を検討した。触媒活性と水素の吸脱着速度とめ間にはよい相関が存在した。水素吸着において,吸着速度は添加金属種・量に依存するが,平衡吸着量はそれらに依存しない。この結果から,“水素のスピルオーバー現象”を確認した。また,平衡吸着量の水素圧・反応温度依存から,活性炭上の水素は,金属粒子をとおして気相の水素と平衡状態にあることが示唆された。水素脱離は,イソペンタンの脱水素反応に各種の過渡応答法を適用し検討した。これから,この触媒系における“水素の逆スピルオーバー現象”が裏付けられた。
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