日本化学会誌
Print ISSN : 0369-4577
チタンテトラブトキシド-有機アルミニウム化合物-ハロゲン化アルミニウム触媒系によるイソプレンのcis-1,4-重合
中富 俊介合間 敬三井上 俊宏甲斐 義幸
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1976 巻 (1976) 5 号 p. 814-819

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抄録

チタンテトラブトキシド(Ti(OBu)4)-ジエチルアルミニウムクロリド(AlEt2Cl)またはLトリエチルアルミニウム(AIEt3)系に,Lewis酸である塩化アルミニウムや臭化アルミニウムなどのハロゲン化アルミニウム(AIX3)を加えた三成分系がベンゼンを溶媒としたイソプレンの重合においてきわめてcis-1,4-重合活性の高い触媒系であることが見いだされた。
最適組成の検討を行なったところ,Ti(OBu)4 -AlEt2Cl-AlX3系では,AlEt2Cl/AlX3= 3 ,全Al/Ti=8のとき(CAT-I),Ti (OBu)4 -AlEt3 -Al X3系では,AlEt3/AlX3=1,全Al/Ti=7~8のとき(CAT-II)が活性の最大を示した。とくに,AIBr3を用いるとCAT-I,CAT-IIのいずれでもこ[η]が4以上の重合度の高い実用的なポリマーが得られた。
AIBr3を使用したCAT-I,CAT-IIでは,重合速度式のモノマー濃度依存次数がいずれも一次であり,活性化エネルギーは8.7~12kcal/molの値を示した。ポリマーの数平均分子量MnやMw /Mnの比の値などから,AIBr3を使用した系ではAlCl3の場合にくらべて連鎖移動が少ないことが推察された。

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© The Chemical Society of Japan
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