日本化学会誌
Print ISSN : 0369-4577
ゼノタイム(YPO4)の湿式合成
引地 康夫福尾 券一塩川 二朗
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1978 巻 (1978) 2 号 p. 186-189

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抄録

塩化イットリウム水溶液とオルトリン酸またはオルトリン酸塩の水溶液とを混合した溶液から,50℃以上で沈澱法によってゼノタイム(正方晶系YPO4)を合成した。50℃のとき,pHがo.8~2.9の混合溶液から結晶性のワインシェンカイト(単斜晶系YPO4・2H2O)が,pHが3以上の混合溶液から非結晶のリン酸塩が初めに沈殿した。pHが0.5の混合溶液からは,50℃のとき沈殿を生成しなかった。ワインシェンカイトは50℃で安定であったが,非結晶のリン酸塩は熟成によって徐々に結晶化し,pH3.7の混合溶液内では5日間で,pH5.0の溶液内では28日間でゼノタイムになった。90℃のとき,結晶性のゼノタイムはpHO.5の混合溶液から沈殿生成した。また,90℃でワインシェンカイトをpH0.8~2.9の溶液中で,または非結晶リン酸塩をpH3以上の溶液中で熟成してもゼノタイムが得むくきられた。合成ゼノタイムの格子定数はa=b=6.893Å,c=6.026Åであった。

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© The Chemical Society of Japan
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