日本化学会誌(化学と工業化学)
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セリウムケイ素トリリン化物(CeSiP3)の結晶構造
早川 博小野 修一郎小林 昭子佐佐木 行美
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1978 年 1978 巻 9 号 p. 1214-1220

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抄録

セリウムケイ素トリリン化物(P型,CeSiP3)は斜方晶系,Pη2μで,α=5.861(1),b=5,712(1),c=25.295(3)A,γ=846.7A3,Z=8である。結晶構造は四軸型自動X線回折計で測定した1372個の独立反射のX線強度からPatterson法によって解いた。そしてR=0,048まで精密化した。この携造はつぎのような0軸方向への層配列によって特徴づけられる。
[P][Ce][SiP2][Ce][P][Ce][SiP2][Ce][P]
Ce原子は[Ce]層の中で他のCe原子と4・10Aの距離で,ゆがんだ平面正方配位をなしている。[P]層内では,リン原子がP-P結合距離2.25Aと2,35A,結合角104°で,b軸方向ヘジグザグ状の一次元的無限鎖を形成している(P-1)。[SiP2]層では,舟形六員環が(001)に平行な方向へ延びた二次元的無限網目構造を形成している。この中のSi原子は四つのリン原子をゆがんだ四面体に配位しており,P原子の半分は三つのSi原子を配位し(PE土o),残りは一つのSi原子を配位して[Ce]層との橋わたし原子として位置している(P--2)。この構造では,各Ce原子は九つのリン原子を配位している。その平均Ce-P距離は3.08Aである。
LnSip3(Ln=fie~Sm)の格子定数は"ランタニド収縮"を示したが,その程度はα軸方向がとくにはげしかった。

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