チタン-バナジウム合金の複合窒化物を作成する研究の第一段階としてチタン,バナジウムを固気相反応により900~1440℃,PN2=1atmで窒化させ,その反応機構の検討を行なった,断面の組織観察E.P.M.A.解析,ならびにX線解析により,チタンの窒化反応ではα-Tiに窒素の固溶がほぼ終了し,窒素の濃度勾配がなくなったのち,TiNが表面に生成する2段階の反応が観察された。一方,バナジウムの窒化反応では金属相内の窒素の顕著な濃度勾配は認められず,金属相内に窒素の飽和後,表面のみならず,内部に窒化物相が生成することが観察された。チタンとバナジウムの窒化反応速度は,反応初期は放物線期にしたがい,その速度定数として次式が得られた。
バナジウムの方がはるかに反応速度が大きいが,活性化エネルギーはバナジウムとチタンとで近い値が得られた。さらにTi-N系平衡状態図における各相の窒素の濃度値を用いてα-TiおよびTiN中の窒素の見かけの拡散定数値について検討を行なった。