1981 巻 (1981) 12 号 p. 1957-1962
オートクレープ中,ポリ塩化ビニルのN,N-ジメチルホルムアミド溶液をアンモニア雰囲気下,100~190℃ に加熱したところ,溶媒のN,N-ジメチルホルムアミドとアンモニアがアミノ基交換反応を起こし,ジメチルアミンが発生し,ポリ塩化ビニルにジメチルアミノ基が導入されることを見いだし,生成ポリマーの収量および構造について検討した。
生成物は溶媒可溶ポリマーと不溶ポリマーおよび脱離した塩化水素がアンモニアと結合した塩化アンモニウムであった。反応温度が170℃ 以上では生成ポリマーのほとんどが溶媒可溶性であった。溶媒可溶ポリマーを構成する各種モノマー単位の割合は,ジメチルアミノ基構造が30mol%で,二重結合構造およびカルボニル構造が70mol%であった。一方,最初からジメチルアミンが存在していると,溶媒可溶ポリマーの収量は減少し,そのジメチルアミノ基構造単位も20mol%以下になった。溶媒可溶生成ポリマーは,銅(II)イオンまたはニッケルイオン水溶液から,0.2mmol/g-iresin程度の金属イオン吸着能を示した。