1981 巻 (1981) 2 号 p. 259-264
ジベンゾフラン誘導体[1]のリチウムによる反応を検討した。[1],リチウムをモル比1:3でジオキサン中,煮沸すると[1]のエーテル結合が切れ,2-ヒドロキシビフェニル誘導体[2]を高収率で与えた。
とくに,非対称に置換基をもつ[1]で,置換基がメチル基(R1~R4の一部またはすベて)の場合,置換基を含まないベンゼン環炭素と酸素間で選択的に切れ,2-フェニルーメチル置換フェノール類[2A]を与えた。一方,置換基がフェニル基(R1~R4のいずれか一つ)の場合,置換基を含むベンゼン環炭素と酸素間で切れ,2-(メチル置換フェニル)フェノール[2B]を与えた。ベンゾ[b]ナフト[2,3-d]フランでは2-(2-ナフチル)フェノールを高収率で与えた。この開裂反応の配向性は[1]の母核の両ベンゼン環の電子親和力の違いにより決定されるものと考えた。