1981 巻 (1981) 7 号 p. 1087-1092
[MII(amine)n]S206錯塩(M=Ni,Cu,Zn,Cd,amine=en,pn,dien,n=2,3)のTG-DTA測定,定温熱分解(235,240℃)および加水分解(H2SO4 0.425~17.1mol/kg-H2O,30~95℃ およびNaOH 2.19~12.0mol/kg-H2O,140~150℃)の実験を行なった。錯塩の熱分解は160~275℃ から始まり,SO2とアミンを同時に放出した。なおこのさいアミンの一部が分解し炭泰を析串ずるため反応物は黒働呈した。また錯塩の酸加水分解ではアミンの中和反応ののち,ジチオン酸イオンの分解が起り,反応速度はジチオン酸イオンと水素イオン濃度の一次に比例した。一方,塩基加水分解によりこジチオン酸イオンを完全に分解させるためには,アルカリモル比4以上で反麻を行なわせることが必要であった。なお亜鉛(II)錯塩についてはアルカリモル比2で反応を行なわせると,ジチオン酸イオンの分解は起こらず,アミンの放出のみが起こった。