1982 巻 (1982) 8 号 p. 1400-1406
ピスフェノール型エポキシ樹脂のジアミノジフェニルメタン硬化にさいして,促進剤としてサリチル酸を添加した系と添加しない系の分子鎖生長初期過程を追跡した。その結果,前者ではゲル化時間のいちじるしい短縮のほか,エポキシ基とアミノ基間の反応が捉進され,エーテル結合の形成が抑調された。さらにこの系の分子量340から1400までの中間体4種を分取,精製し,GPC,VPO,NMRおよび滴定によって分子量と官能基数を求め,これら申間体の構造を推定した。その結果,分子鎖は試料エポキシ樹脂と硬化剤とが交互に結合してまず鎖状に生長し,分子量1000付近から側鎖形成が始まると考えられる結果が得られた。