1985 巻 (1985) 6 号 p. 1324-1329
ヘキサメチレンジイソシアネートを使ってエチレンービニルアルコール共重合体フイルムの表面にイソシアナト基を導入した。アミノ基やゼラチン分子をもつフィルムはイソシアナト基を導入したフイルムを反応させることにより作製した。著者らは,表面改質した二枚のフィルムの共有結合による接着を研究した。イソシアナト基をもっフィルムとアミノ基をもつフィルムを乾燥状態で圧着した場合,接着は起こらなかった。これは,表面の粗さのために二枚のフイルムの間で有効な分子接触が起こらなかったためと説明できる。ゼラチンーグルタルアルデヒド混合水溶液をアミノ基をもつ2枚のフィルムの接着の接着剤として使った場合,そのはく離強度は明らかに測定誤差以上の値であった。たとえば,接着剤を使って,ゼラチンを結合したフィルム同士を接着した場合,その乾燥はく離強度は30g・cm-1の値であった。官能基をつぶした後に接着を行なった場合,そのはく離強度は実際ゼロになった。これらの結果は,表面に官能基をもつ2枚のフィルムの間にその官能基と反応することができる接着剤を使ったとき,共有結合による接着が起こっていることを強く示している。