褐藻ホンダワラ由来のアルギン酸の抗腫瘍活性の発現に対するカルボキシル基の寄与を明らかにするために, カルボキシル基を還元し, 還元率が高くかつ高分子量の還元物を得ることを検討した。還元はTaylorらの方法を適用し, その反応条件を種々検討した。まず初めに, カルボジイミド化したのちの, 水素化ホウ素ナトリウムによる還元をpH7で室温で行なう方法(1)と, pHのコントロールなしで50℃で行なう方法(II)を比較した。その結果, (II)の方が分子量の低下が少なく(I)の方法で還元したアルギン酸の約4倍の分子量のものが得られた。つぎに, (II)の方法で, 1-エチル-3(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(以下EDCと略記する)の量を変えて還元率と分子量の変化を調べた。EDCを増すと, 還元率は高くなるが, カルボキシル基に対するEDCのモル比が5以上ではほぼ一定の値を示した。また, 還元にともなって分子量の低下が見られ, 還元前の値の約6分の1になった。さらに, EDCの量を変えたときのマンヌロン酸とグルロン酸の還元率の違いを調べた。EDCの量が多くなるにしたがって, グルロン酸の還元率がより高くなり, マンヌロン酸の還元率よりはるかに高くなった。