日本化学会誌
Print ISSN : 0369-4577
アルミン酸カルシウム-二酸化ケイ素-二酸化マンガン成形体触媒の一酸化炭素酸化特性
西野 敦木村 邦夫小野 之良
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1987 巻 (1987) 4 号 p. 630-637

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抄録

著者らはアルミン酸カルシウムで結合された金属酸化物触媒を研究開発した。この触媒は,電解二酸化マンガン(EMD)-アルミン酸力ルシウム(AC)-SiO2からなり,無焼結で,高比表面積を有し,すでに,家電住設機器用触媒として実用化されている
。この触媒の製法は,粉末状の触媒組成に成形に足る水を添加して,よくかきまぜ,ペースト状にし,つぎに造粒状または,ハニカム状に成形したのちに,温水中で熟成し,乾燥し,成形触媒とする。本研究では,まず,2種類の電解二酸化マンガン(EMD,FEMD)を用い,これらEMDのおよびAC-ENDからなる成形体を調製した。つぎに,これら触媒のCO浄化特性,灯油排ガス中のSO2の影響,MnOxの比表面積と価数への影響などを検討したものである。得られた結果を要約するとつぎのとおりである。
1.EMD(FEMD)の-5~+10メッシュの破砕粒は200~400℃,SV1~20000h-1で優れたCO浄化能を示す。しかし,灯油燃焼排ガス中のSO2の影響を大きく受ける。
2.EMD-AC-SiO2組成の成形体は,250~500℃ で優れたCO浄化特性を示し,しかも,SO2の影響をそれほど受けない。
3.EMD,FEMDの破砕粒は300℃ 以上で焼結を開始し,比表面積は減少するがMnOxの価数は変わらない。しかし,SO2が共存すると,比表面積,MnOxの価数ともにいちじるしく減少する。
4.EMD-ACからなる成形体は300℃ 以上の温度で比表面積は増加し,MnOxの価数は変化しない。しかし,SO2が共存すると比表面積はほぼ一定で,MnOxの価数はわずか減少する。

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© The Chemical Society of Japan
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