日本化学会誌
Print ISSN : 0369-4577
石炭液化重質油中の酸性および中性極性成分の分析
長谷川 淳宇佐美 四郎村岸 武夫
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1989 巻 (1989) 6 号 p. 1022-1032

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抄録

石炭液化重質油 (bp 340~400℃)の酸性成分と中性極性成分を, キャピラリー GC-MSにキャピラリー GC保持指標(RI)とHPLC-蛍光分析を結びつける新しい方法により分析した。
酸性成分中には, C0~C6置換フルオレノール(酸性成分の19.2%), C0~C5フェナントロール(18.1%), C0~C4 フェノール(11.2%), C0~C5 5, 6, 7, 8-テトラヒドロナフトール(8.4%), C0~C62-および 4-ビフェニロール(7.2%), C0~C3ジヒドロピレノール(6.7%), C0~C3ピレノール(5.5%), C0~C5ナフトール(5.5%), C0~C3ナフチルフェノール(5.1%), C0~C2, ベンゾフルオレノール(4.8%)が多く含まれていた(表3)。
中性極性成分中には, 非塩基性のC0~C4 カルバゾール(中性成分の42.9%)とC0~C4ベンゾカルパゾール(3種類の異性体, 13.6%), 塩基性の C2~C4ベンゾキノリン(3種類の異性体, 13.8%)のほかに, 酸性のC0~C2ナフチルフェノール(8.9%)とC3~C4フルオレノール(6.5%)が多く含まれていた(表5)。
ベンゾ[a]カルバゾール, ベンゾ[c]カルバゾール, フェナントリジン, ベンゾアントロン, キノリン系の発がん性物質は極性成分中に濃縮されており, 中性成分の2, 4%を占めた(表5)。

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© The Chemical Society of Japan
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