1993 巻 (1993) 3 号 p. 259-263
本報では,黒鉛管を用いたフレームス原子吸光定量法による酸化数の異なるチタン酸化物(一酸化チタン,二酸化チタン,三酸化二チタン)の直接原子化におけるカーボンブラックの添加効果を検討し,あわせて二種混合酸化物の示差定量を行った結果を報告する。各チタン酸化物を酸分解などの操作を行わず,微粉化して蒸留水に超音波分散させ,カーポンブラックを添加し,直接原子化した。その結果,一酸化チタンと三酸化二チタンは減感を示し,二酸化チタンは増感を示した。そこで,このカーボンブラックの添加効果の差を利用し,一酸化チタンと二酸化チタンの混合物並びに三酸化二チタンと二酸化チタンの混合物の定量を行うために,二種混合塩の増感率検量線を作成し,示差定量を行った。本法における二酸化チタンの定量下限は2.08ngであった。