1994 巻 (1994) 8 号 p. 707-712
1-ナフチル酢酸フェニル(1α)と無水塩化アルミニウム(AlCl3)との反応で,2'-ヒドロキシ-2-(1-ナフチル)アセトフェノン(2)と4-ヒドロキシ-2-(1-ナフチル)アセトフェノン(3)が生成した。同様に,2-ナフチル酢酸フェニル(1β)をAlCl3で処理すると,2'-ヒドロキシ-2-(2-ナフチル)アセトフェノン(4)と4'-ヒドロキシ-2-(2-ナフチル)アセトフェノン(5)が得られた。いずれの反応もニトロベンゼン中で行うと反応が速く進行したが,溶媒としてクロロベンゼンを用いると,ニトロベンゼンを用いたときより転位生成物が高いオルト-パラ比(2/3,4/5)で生成した。1αと1β のFries転位および転位生成物の逆Fries転位と異性化は,いずれも主として分子内で進行すると考えられる。