日本化学会誌(化学と工業化学)
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ルベアン酸塩のミクロメンブランブイルター濃縮・直接灰化原子吸光法による河川水中の微量銅,ニッケル,コバルト,カドミウムの定量
伊藤 純一三宅 孝典小俣 雅嗣
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1996 年 1996 巻 7 号 p. 645-649

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抄録
水試料中の微量銅(II),ニッケル(II),コバルト(II),カドミウム(II)をルベアン酸を用いる錯体形成により疎水性の凝集体としたものを加圧炉過し,直径 4mm のミクロメンブランフィルター(以下 MMF と略記)上に捕集した。そして捕集した金属錯体を MMF ごと黒鉛炉内に導入し,添加剤として 5v01% 硫酸/ DMF 溶液 20μl を加え,灰化,原子化する原子吸光法を検討した。金属ルペアン酸錯体は低濃度の場合メンブランフィルターによる捕集率は低下するが塩析荊または塩析剤と共沈剤両方を加えることにより改善することができた。捕集率はすべての金属において 95% 以上であった。本法を河川水中の微量重金属の定量に適用したところ良好な結果が得られた。
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