日本化学会誌(化学と工業化学)
Online ISSN : 2185-0925
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グリシルリジン酸類とシクロデキストリン類との包接錯体の構造
小出 操石井 玲子宇川 仁太太垣 和一郎玉垣 誠三
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1997 年 1997 巻 7 号 p. 489-496

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抄録

α-およびβ-グリシルリジン酸(α-GK2およびβ-GK2)またはβ-GK2のメチルエステル誘導体(GMe)とγ-シクロデキストリン(γ-CyD)および2,6-ジ-mメチル-β-シクロデキストリン(DM-β-CyD)との錯体形成における構造特性をUVおよびCDスペクトル法を用いて調べた.GK2類のトリテルペノイド部のエノン基近傍のミクロ環境場の極性は,UV最大吸収波長の位置またはCD強度に依存した,これらの相関関係から,β-GK2がγ-CyDおよびDM-β-CyDと1:1の組成比のみの包接錯体を形成するのに対し,GMeとα-GK2は,γ -CyDと1:1の極めて安定な錯体以外にも,1:2の弱い錯体を形成することを明らかにした.さらに,分子力場計算によつて,シクロデキストリン空洞内の疎水トリテルペノイド骨格の包接位置を推定した.

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