著者所属:慶應義塾大学文学部心理学専攻
2011 年 13 巻 1 号 p. 84-88
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人は何に、どのように美を感じるのであろうか。芸術や美をめぐる問題は自然科学 からのアプローチが極めて稀であったが、近年の機能脳画像の手法の進歩はそれを可能にし た。この神経美学は、人文科学の問題を自然科学の手法を用いて明らかにしようとするた め、その問題の所在が自然科学者には分かりにくい点も多い。本稿では、哲学から心理学、 脳神経科学に至る美の認知研究の課題を整理した上で、美の本質、基準、過程という3 つの 問題に対するアプローチの例を紹介しながら、美の認知研究の枠組みを論じる。
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