人間ドック (Ningen Dock)
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原著
人間ドック受診者を対象にしたメタボリックシンドローム改善のための行動変容に関する検討
吉岡 隆之山鳥 崇子西尾 由記子井上 嗣三松田 好平吉田 公久井上 信孝
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キーワード: MetS, 生活習慣改善, 行動変容
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2019 年 34 巻 4 号 p. 590-599

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抄録

目的:人間ドック受診者の生活習慣の改善や生活習慣病に関わる各種指標の改善に繋がるポイントはどこにあるのか,精神的ストレスや職業性ストレスなどとの関連と併せ,検討を加える.

方法:2014年度当院人間ドック受診時にメタボリックシンドローム(以下,MetS)基準に該当,またはMetS予備群に該当した後,計3年間継続して当院人間ドックを受診した者を対象とし(n=45),生活習慣病関連の各種指標の改善の有無を調べた.さらに,改善群と非改善群との差異や改善に繋がったポイントについて,自記式質問調査票を用いて検討を加えた.

結果:解析対象は41名(改善群16名,非改善群25名)で,改善群では「実践している健康によいと考えられる生活習慣」の各回答数が多い傾向にあった.また,生活習慣を改善できたとの回答が有意に多く(p<0.05),一定の達成感を得ていることが示唆された.さらに,生活習慣改善のきっかけとして,「体重の増加」や「人間ドックの結果報告書」,「受診時の医師面談」などが多く挙げられていた.精神的ストレス,職業性ストレスは,ともにスコアが低い傾向にあったが,「ストレス自覚度」はむしろ高い結果となった.

結論:人間ドック受診時の医師面談,結果説明が非常に重要であり,その際,具体的な目標,特に体重の減量目標を明示することが,行動変容を促す鍵となることがわかった.また,改善群では自己にかかるさまざまなストレスを自覚し,対処しながら生活習慣の改善に努めていることが示唆された.

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© 2019 公益社団法人 日本人間ドック学会
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