西日本皮膚科
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ラウンドテーブル ディスカッション―腫瘍の化学療法にかんする基礎的諸問題―
―基礎から臨床へ―
抗腫瘍剤の生体内動態
藤田 浩
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1973 年 35 巻 4 号 p. 418-425

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抄録

各種の抗がん剤の血中濃度,組織内濃度,排泄,不活性化をその共通のpatternから4群に分類してのべた。
1) Adriamycin,daunomycin,acetyl kidamycin,actinomycin D,chromomycin A3はきわめて低値でreboundする血中濃度,高値で持続する組織内濃度,胆汁より排泄,組織とくにDNAにたいする強い吸着を示す。
2) Bleomycin,neocarzinostatinは高い値の血中濃度,皮膚,肺への高濃度薬剤分布(NCSはこの外に胃,膵への高値分布)尿からの高い回収率,SH物質との関連性,肝,腎脾での中等度の不活性化,皮膚,肺での弱い不活性化を示す。
3) Mitomycin Cは比較的高値ながら短時間の血中濃度,肺,脾,腎によるきわめて強い嫌気的不活性化を示す。
4) 5FUは短時間の血中濃度, FT-307は血中に長時間留り,除々に主活性物質として5FUを放出する。組織内分布,代謝のpatternは両剤とも同様である。
以上の結果から,作用機作の類似した薬剤は同様の生体内動態を示すことが判明した。

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© 1973 日本皮膚科学会西部支部
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