西日本皮膚科
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研究
表皮および毛根の核酸分解酵素
I. DNA分解酵素
宮河 昭雄
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1974 年 36 巻 3 号 p. 379-381

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抄録

1) ラット表皮と毛根抽出液のDNase活性を感高の高いアイソトープ法で測定し, その性質を調べた。
2) 表皮DNaseは5.0付近に, 毛根DNaseは4.5~5.0付近に至適pHを示した。
3) 2価陽イオンは表皮DNaseの活性にほとんど変化をあたえなかつたが, 毛根DNaseはCa++, Mg++, Mn++, Co++などにより, かなり活性が上昇した。
4) 表皮抽出液中にDNase inhibitorの存在を示唆する結果がえられた。
5) 表皮DNase活性は表皮の上方に分布していると考えられる。

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© 1974 日本皮膚科学会西部支部
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