西日本皮膚科
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研究
女子顔面黒皮症と皮脂過酸化脂質
—その推移と意義—
早川 律子上田 宏井沢 洋平
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1974 年 36 巻 6 号 p. 799-803

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抄録

健康人女性7名と女子顔面黒皮症12例における前額部の皮脂を採取し,総皮脂量,過酸化脂質量を測定した。また女子顔面黒皮症7例につい初診時と軽快時の皮脂を採取し,総皮脂量,過酸化脂質量の変化を観察した。皮脂の採取はcup methodを用い,抽出液はエーテル·メタノール溶液を用いた。採取条件は25℃,湿度70%でおこなつた。女子顔面黒皮症では健康女性にくらべて,過酸化脂質量,過酸化脂質量/総皮脂量の比の著明な上昇を認めたが,総皮脂量の減少にかんしては統計学的に有意差を認めえなかつた。女子顔面黒皮症の軽快時には,皮脂量,過酸化脂質量ともにほぼ正常値を示した。初診時にくらべて統計学的に5%の危険率で有意差が認められた。以上の結果より,皮脂中の過酸化脂質の上昇が,女子顔面黒皮症の発症の過程において一役をになつているものと推論した。

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© 1974 日本皮膚科学会西部支部
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