西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
Print ISSN : 0386-9784
ISSN-L : 0386-9784
症例
日光蕁麻疹
穐山 富雄本多 哲三山浦 英明高橋 勇野中 薫雄
著者情報
ジャーナル 認証あり

1976 年 38 巻 2 号 p. 257-262

詳細
抄録

45才男子に生じた日光蕁麻疹を報告した。1) 原因波長はモノクロメーターで測定し, 約410~520nm(最大効果460nm)であつた。2) 一般検血, 血清生化学的検査, ポルフィリン検査に異常は誤めなかつたが, IgEの軽度上昇を認めた。3) 被働性転嫁試験を2名に行なつたが, 陰性であつた。4) ヒスタミン遊離物質による検査および組織学的検査ではmast cell-histamine系の関与はないと思われた。5) 治療においては, β-カロチン, タンデリール, ホモクロミンなどの内服, あるいはPABA, 二酸化チタニウムなどの外用を行なつたが, いずれも効果は認めなかつた。

著者関連情報
© 1976 日本皮膚科学会西部支部
前の記事 次の記事
feedback
Top