西日本皮膚科
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研究
乳児アトピー皮膚炎における血清IgE濃度
高橋 勇山浦 英明船元 冨美子笹岡 和夫穐山 富雄
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1977 年 39 巻 2 号 p. 194-198

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抄録

34名の生後1年未満の乳児アトピー皮膚炎患者について血清IgE濃度を測定した。IgE値は最低10unit/ml以下, 最高900unit/mlを示し, 30例(88%)は100unit/ml以下であつた。アトピー家系の有無と乳児の血清IgE値との間には関連性がみられなかつたが, 皮疹の重症例において高IgE値を示す症例が多くみられた。また生後4カ月以上で血清IgE濃度は上昇する傾向がみられたが, 1才以上のアトピー皮膚炎児に比してIgE濃度の増加の割合は軽度であつた。

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© 1977 日本皮膚科学会西部支部
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